夢舞台!リオデジャネイロへ

更新日:2016年7月1日

カテゴリ:キャンパス情報

夢舞台!リオデジャネイロへ

 夏季オリンピックでは、2004年のアテネオリンピック(5位入賞)、2008年 北京五輪女子マラソン(途中棄権)以来のオリンピアン誕生

松山大学現役学生として初の快挙

2016(平成28)年6月25日。リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた陸上の第100回日本選手権2日目が名古屋市パロマ瑞穂スタジアムで行われ、松山大学経営学部3年次生高見澤安珠選手が参加標準記録を突破し、大会新記録で2連覇し、リオ五輪出場を決めた!

転倒!そして、水濠を越え!  9′44″22 リオを駆けろ!

 アウトコースから一気にスタート。先頭に立ち、前半早いペースで入り、どんどん他を引き離す展開に不安と期待で胸が高鳴った。残り1000mを切った付近での積水化学の森選手の追い上げ、粘る高見澤選手の疲れがピークに見えた。どんどん迫ってくる森選手の足音。そして、次は森選手の背中を追っていた。

 残り600mのハードルで滑って転倒。夢が消え去ったかに思えた次の瞬間だった。先頭森選手を追いかけて行く高見澤選手がハードルをクリアするたびに加速していく姿に驚いた。特別なスイッチが入ったかのような馬力。これは、普段の練習から培ってきたものだが、最後の水濠を越えた彼女は勝利を確信したかのような走りで森選手を抜き去り、未知のそして、夢にまで見てきた、そして何度も跳ね返されてきた9′44″という壁へ突入。見事9′44″22という大記録でゴールを駆け抜けた!
 レースを振り返ると、大西崇仁監督と立てた『前半速いペースでリードし、中盤粘る』想定通りの展開をまさしく実行できた。スタート直後にトップに立ち、1000mが3′ 09″、2000mのラップは6′25″(1000~2000mを3分16秒)最後の1000mは3′19″。1000m足らず残して森選手に抜かれたが、必死の形相でついて行った。松山大学に入学後、大西監督の勧めで始めた3000m障害。日本ジュニア記録や日本学生記録を次々に更新し、リオに当確した。世界を相手に「最低15秒縮めたい」と言う彼女が、五輪で決勝レースに残れるよう期待したい。

 高見澤さんは「この度は、応援ありがとうございました。レース当日は抜群のコンディションのなか、強い気持ちで挑めました。転倒もありましたが最後まで 諦めない気持ちと多くの方の応援や監督を始めスタッフ、チームメイトの支えが背中を押してくれました。まだ実感が湧いていませんが、初出場となるオリンピックに向けて、今まで通り努力を丁寧に行っていきます」とレースを振り返るとともに今後の抱負を語った。

 高見澤さんを指導する大西監督は「これまで失敗を繰り返しながらも諦めずチャレンジしたことが、今回のレースの粘りに繋がった。オリンピックでは世界との力の差を感じることになると思うが、準備にこだわり万全の状態でスタートラインに立って欲しい」と激励の言葉を寄せた。

 今回の日本選手権の会場(パロマ瑞穂スタジアム)は、2004年名古屋国際女子マラソンで土佐礼子選手がアテネオリンピックを決めた会場で、展開的にも、序盤レースをリードし終盤離されてからの逆転劇という点がなにか縁を感じさせるものでした。【村井啓一氏(土佐礼子選手の夫)談話】

 

 

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